導入事例

観光客も安心!松島町の“光る避難標識”にアベイラス・アルシオール採用

観光地・松島町が抱える津波避難の課題

宮城県松島町は、「日本三景」の一つとして多くの観光客が訪れる名所です。一方で、海に面した地形により、南海トラフ地震や東北地方の地震に伴う津波リスクも高く、防災対策が重要な課題となっています。

観光客にとっては、土地勘がないことが避難行動を難しくする要因のひとつです。そのため、松島町では「誰でも直感的に避難できる誘導環境」を整える必要性が叫ばれていました。視認性に優れた誘導標識の整備は、災害時の混乱を最小限に抑える有効な手段として位置づけられ、長期的な取り組みが始まることとなりました。

2015年度から始まった避難誘導標識の長期整備計画

松島町では、津波災害への備えとして、2015年度より避難誘導標識の本格的な整備を開始しました。対象となるのは、海沿いの主要道路や観光地周辺、避難所への経路など、地域内を幅広く網羅する場所。町民だけでなく観光客の安全も視野に入れたこの整備は、単年度では完結せず、複数年にわたる継続的な事業として進められました。

6年にわたるこの整備事業は、全国的に見ても非常に珍しい長期計画型の取り組みです。避難標識の設置にとどまらず、町の景観や導線設計との整合性を取りながら、観光地としての魅力を損なうことなく防災機能を強化していく方針が貫かれました。

そしてこの計画は、2020年度をもって全体の整備が完了。災害時でも機能する、強靭で持続可能な避難誘導環境が整いました。

採用された「アベイラス・アルシオール」の特長とは?

松島町が6年にわたる整備事業で採用したのが、蓄光式避難誘導製品「アベイラス・アルシオール」シリーズです。この製品は、太陽光や室内照明などから光を蓄え、夜間や停電時でも自発的に発光する仕組みを持つため、視界が悪くなる災害時でも高い視認性を保つことができます。

特に注目されるのは、その“電源不要”という点。津波発生時には電力インフラが停止している可能性が高く、従来の誘導灯では対応が困難な状況下でも、アルシオールであれば明るく経路を照らし続けることができます。

さらに、この製品は耐候性や耐久性にも優れ、屋外環境に長期間設置しても劣化しにくい特長を持っています。松島町ではその性能の高さを評価し、整備開始当初から2020年度の完了時まで一貫して同シリーズを採用。信頼性と機能性が認められた結果と言えるでしょう。

劣化ゼロで6年間活躍した信頼性と整備成果

松島町の避難誘導標識整備は、2015年度から2020年度までの6年間にわたり、段階的かつ着実に進められました。そのなかで注目すべき成果のひとつが、「アベイラス・アルシオール」の全期間採用と、その間における“劣化や不具合ゼロ”という実績です。

一般的に、屋外に設置された標識類は風雨や紫外線、経年変化により劣化するリスクがあります。しかし、アルシオールシリーズは耐候性に優れており、設置から年数が経過しても高い視認性と発光性能を維持しました。これは、観光地である松島町において、景観や機能性を損なわない重要な要素となりました。

このように、設置初年度から最終年度まで継続して同一製品を使用し、安定した性能を維持し続けたことは、製品の品質だけでなく町の防災計画の一貫性と実効性の証ともいえる成果です。

地域防災モデルとしての松島町と今後への期待

松島町が進めた避難誘導標識の整備は、単なるハード整備にとどまらず、「住民と観光客の命を守る環境づくり」を実現した点で、全国の地域防災モデルとして高く評価されつつあります。特に観光地での津波避難対策は他地域でも課題となっており、松島町のような成功事例は、他自治体への大きなヒントとなるでしょう。

蓄光式で電源不要という「アベイラス・アルシオール」の特徴は、災害時のインフラ途絶に備えるうえで非常に有効であり、持続可能な防災設備として注目されています。今後、さらに進化した標識技術とともに、他の観光地や沿岸部への導入が広がることが期待されます。

松島町の整備完了は一区切りではありますが、防災意識の啓発や避難訓練との連携など、ソフト面での強化も含めて、今後の地域づくりがますます重要となります。観光と防災が共存するまちづくりの姿が、ここ松島町にあります。

まとめ

宮城県松島町では、観光地としての特性と津波リスクの両立を課題とし、2015年度から6年間にわたる「津波避難誘導標識」の整備を進めてきました。2020年度に事業は完了し、観光客や地域住民の命を守るための“見える避難ルート”が、町全体にわたって構築されました。

この整備の中核を担ったのが、蓄光式の「アベイラス・アルシオール」シリーズ。電源を必要とせず、暗闇でも長時間発光するその性能は、夜間や停電時の避難において真価を発揮します。さらに、設置後6年間にわたり劣化や不具合が一切発生しなかったことで、その信頼性の高さが裏付けられました。

松島町の取り組みは、観光と防災の共存を可能にした先進事例であり、全国の自治体にとっても防災インフラ整備のヒントとなる内容です。アベイラス・アルシオールとともに築かれた避難誘導の仕組みは、災害から人々の命を守る“静かな光”として、これからも地域の安心を支えていくことでしょう。

ページ上部へ戻る